モデルと光の位置関係(順光、逆光、斜光)
背景が明るい逆光の場合、顔が暗く写るので、コンパクトカメラを使用している人々は
「逆光だ。撮るのをやめよう。」と言う人がいます。
逆に一眼レフカメラを持っているいわいるアマチュアカメラマンは、わざと逆光のところで撮影しようとします。
撮影会で、背景がきれいで、場所が広く、他の人に迷惑がかからないので、
順光または斜光の場所で撮影しようとすると「ポートレートは逆光ということも知らないのか。」と言われます。
曇りの日で大人数で扇形にモデルを囲み、モデルに正確に光があたったとしても、
すべてのカメラマンがレフ板の方向から撮影しているとは限らなくても・・・・
昼間にストロボを強制的に発行させるのを「日中シンクロ」といいます。
プロ写真家はレフ板で光を反射させるのでストロボを使わず、ハイアマチュアはレフ板で光をコントロールできない場合、やむをえずストロボを使用する人がいます。
しかし、ごく一部のポートレートを撮影するプロはわざと強い光をモデルにあてて背景を暗くした雰囲気の写真を撮影する写真家もいます。
有名なポートレートの写真家である一色一成先生は斜光「レンブラント光」を勧めています。
結論から言えば、晴れて日差しが強く、背後からモデルに太陽光があたり、レフ板で正確にモデルに光が反射している場合、モデルの髪に後光がさし、モデルの瞳にキャッチライトが入り、きれいに写ります。
私は、どのような光線であろうとモデルのポーズ、表情、背景がよければ撮影するべきであるし、さまざまな光線状態の「光をよむ」ことが重要と考えます。
写真集の場合は、特定の光線の状態の写真のみでなく、太陽光、室内(電灯、蛍光灯)、夜景などさまざまな場所で撮影するべきだと思います。
男性の肖像写真の場合、わざとある方向からだけのライティングにして、明暗を強調しているポートレートも見受けられます。
しかし、逆光だけがポートレートではありません。モデルのポーズ・表情、服の色、背景のきれいさを考えて、順光の写真、斜光の写真も撮影するべきだと私は考えます。
強い日差しの中での順光や斜光はモデルの顔の一部に黒い影ができやすいのですが、あくまで程度問題で、目立つ場合はレフ板や弱いストロボを隠し味程度に入れるとよいでしょう。
逆光の写真例(ストロボを弱めに放射)